レトロ調な「世界一長い5分間」の体験版をプレイしてみた
はじまりに
思い出があるから悲しくなるんだ、そう誰かが言っていた。
その思い出を失くした主人公バック。
気が付くと目の前には、巨大な体をした威圧感放つモンスターがいた。
隣から声が聞こえる。
「やっとここまでたどり着いたぜ、魔王さんよ!!」
ヤンキー風な男の声がはっきりと届く。
「魔王……?」
目の前にいるこのモンスターが魔王だというのか?
どうしてそんなことに?
なぜ僕はここに?
疑問は後を絶たないが、思い出せるのは自分の名前だけ。
これはいわゆる記憶喪失というやつか?
そう思って後ろにいる二人に目を向けると、
「もしかして、霧のせい……?じゃなければ魔王の邪気のせいかも……」という声が聞こえる。
考えている間に魔王は攻撃の準備をしていた。
「わが攻撃とくと味わうがよい……!!」
そういうと炎の嵐が目の前に迫ってきた。
「うわああああぁぁぁぁ!!」
肌が焼け付く感覚、熱い、この痛みはウソじゃない。
ここは現実だということを、いやでも実感させられた。
頭の中はどうしてこんな目に、という思いをあふれてくる。
僕はいったい誰なんだ……。
仲間たちが僕に話しかけてくる。
「お前がどこまでわすれちまったか分からねえが、わすれたっていうんだったら思い出させてやる!お前は『勇者』だ!!」
「勇者……?」
「そうだ、俺たちは魔王を倒すため旅してきてやっと魔王のところにたどり着いたんだ!そしてこいつを倒せば世界に平和が訪れる!」
「旅……。」
「俺がわかるか?俺の名前を言ってみろ!!」
「ヤンキー風な男、記憶、思い出、旅……っ!!」
「リーゼント!!そうだ、君の名前はリーゼントだ!!」
「ああ、そうだ、じゃあ後ろにいる二人の女の名前は?」
かすかに残る記憶をたどる。色あせた世界で、話し声が聞こえる。
「じゃあ行ってくるね」「行ってきまーす!!」
これは、たびたちの朝の思い出……彼女たちの名前は……っ。
「ヨツバと……ユズ……!!」
「そうよ、完全に思い出がなくなったわけじゃなさそうね」
じゃあ、と続けざまに色々と聞いてくるものの思い出せたのはそこまでだった。
「このままじゃダメだわ、最初から思い出を取り戻さないと……ねぇ、私たちの村のこと覚えてる?旅に出るときのこと」
僕がいた村……記憶の片隅に残るちいさな欠片を拾い集め、形作っていく。
あれは、そう僕が部屋にいて母さんが色々と話しかけてくれたんだ。
それで……みんなのところに行って……村の入口でリーゼントと待ち合わせとして……四人集まったところで出発したんだ。
とこんな感じで進んでいきます。
内容について
魔王との闘いの5分間で思い出を色々思い出しながら進めていくRPGです。
体験版では一つのダンジョンしか体験できませんが、どんな感じなのかはプレイすればわかる内容になっています。
ダンジョンです。PS時代を思い出させるような雰囲気です。
戦闘シーンです。ファミコン~スーファミ時代を感じさせるUIです。
エンカウント率は高めで合わない人は合わないかも……。
思い出をクリアするとイベントをこなした数だけ経験値が入る仕様になっています。
また、あとでプレイすることもできます。
思い出アルバムから選び、何度もプレイすることができます。
時間軸のフローチャートみたいなものです。これを見ればいつどこで何をしたか一発でわかります。
最後に中々見つからなかったメルシーさん。まさかダンジョンの中にいるとは思いもしませんでした……。
もし気になった人がいたら体験版をダウンロードしてみてください。
プレイ時間も30分ほどで終わるのでお手軽です。
「世界一長い5分間」製品版は7月28日発売です。